■ザ・キッズムービー新作
『ラビリンス』 〜終わりの無い物語〜 PV配信中!
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第三に、苦労作「ラビリンス」を気に入ってくれないとしたら、まあ、それはそれで仕方がない。ところが、当道場の意図を全く理解されなかった方たちが、新作「ちんどん」に参加したいと言われる。ウチの方針など一切否定したにもかかわらず・・・だ。
今度こそは可愛く撮ってくれるとでも思われたのか・・・。もしそうだとしたら、「ちんどん」も軽く見られたものである。
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思えば、昨年より「映画はまだ出来上がらないのか?」と催促の電話が入り、そのたびに僕は小さくなりながら、「がんばってます」とひとりで知恵を出し、苦心さんたんしながら、何とか完成にこぎつけた。
その仕打ちがこれだ。こんなことなら途中で放り出しときゃよかった・・・。いやいや、映画を愛する者としてはそんなことは出来ない。言わせてもらうならば、「子供を可愛く撮るスタジオならもっと費用を取られますよ・・・」。
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ところが今回は、アマチュアスタッフが多かったこともあって、参加費を無料にした。その結果参加者が増えたのだが、逆にそのことが、こちらの活動意図を理解されないことにつながったのだろうか・・・。
無料にしたということは、製作費は全てこちらの手出しとなる。参加費を無料にしたのだからDVD購入も、当道場の活動に賛同していただくということで呼びかけたつもりだったのだが、悲しいかな・・・、全くご理解いただけなかったようである。
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第二に映画製作はとてもお金がかかるということ。これまで少人数でやっていたので当然赤字であった。それでも「ファンタジーゾーン」までは参加料を別にもらっていたことと周りの気遣いで、そんなに赤字は膨らまなかった。
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結果として、これまでの作品で子供たちが可愛く撮れていたとしたら、それは子供たちの書いたシナリオやコンテをそのまま作ったのではとても一般の観客の観賞に耐えないからとがんばったプロスタッフたちの功績である。
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その点から行くと、今回の作品は参加人数が多かったり、途中で雨が降り出したりと、これまでの作品に比べたら、それぞれの子供たちの出番が以前の作品より少なかった点。実際に雨でもって極端に出番が減った子がいたことは事実である。
しかし言わせてもらえば、「キッズムービー」は、親御さんの為に「子供を可愛く撮るスタジオ」と同じではない。子供たちに「自作自演」をさせるれっきとした「映画教育」の場である。
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![STILL0033_convert_20080523201729[1]](http://blog-imgs-19.fc2.com/h/a/k/hakataeigadojo/20080523202116.jpg)
しかも、今回はアマチュアスタッフが多かったこともあって、製作費は一切頂いていない。反省点としては、それが返っていけなかったのかなぁー・・・。
ところが問題は他のところにあった。第一に、当道場の「ザ・キッズムービー」を今流行りの「子供を可愛く撮るスタジオ」と勘違いされている方がいるんじゃないのか・・・。
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![STILL0014_convert_20080523201432[1]](http://blog-imgs-19.fc2.com/h/a/k/hakataeigadojo/20080523202003.jpg)
しかしながら、先ほども言ったように前作「ファンタジーゾーン」と比べても遜色無い出来で、特に編集技術においてはこちらの方がはるかに上。その出来は「ちんどん」のプロモ作りで悩みこんでいた僕を勇気付けてくれるものであった。
だから、作品のクオリティーには問題は無いと思う。それが証拠に、実際、上映中も結構ウケてたんだよ・・・。
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![STILL0001_convert_20080523201122[1]](http://blog-imgs-19.fc2.com/h/a/k/hakataeigadojo/20080523201944.jpg)
しかし、その後このことについて少し考えた。ほんとうはじっくりと考えるべきなんだろうが、「ちんどん」の準備で今は時間が無い。だけど、やはりほっとけない・・・。
結論から言えば、新作「ラビリンス」のDVDをあまり買ってもらえなかったこと・・・。「ラビリンス」が作品的にダメだったら、それも仕方がないと諦めが付くかもしれない。
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ところが、つい先日、このブログのページを一緒に作っている仲間が「この続き面白くなりそうですね。楽しみだな」と言って来た。僕は「この話はもう終わりだよ。今思い出しても落ち込んでしまう・・・」。
彼は「そうでしょうね・・・。でも、期待してたんです」。まあこれだけの会話である。ほんとに僕としてはもう二度と思い出したくない一日だった・・・。
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「ちんどん」がクランクインして忙しくてたまらないのだが、「キッズムービー」についてきちんと総括(懐かしい言葉だ・・・)をしておきたい。我が映画道場において、とても大事なことだから・・・。
そこで引き続き「キッズムービー」上映会の話。この話はここで終わろうと思った。それはここから先は、僕にとってあまりにもショッキングな出来事だったからである・・・。
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![]() | CM食べ放題の夜 世界のCMフェスティバル ジャン=クリスチャン・ブーヴィエ |
そして、4度目の訪問。地元での「CMフェスティバル」
を目前に控え、いちだんと忙しそうだ。僕たちは、暑い中をバタバタと自転車で返ってきた彼を横目でみながら、「さて、何の話から始めよう・・・」と考えるのだった。
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![]() | フィリップ・ビゴのパン―L’Amour du Pain フィリップ ビゴ |
気に入ってもらえるかどうかは分らないが、とにかくそれを選び、3度目の訪問。ブーヴィエさんは不在だったが、奥さんと「パンについて」の話をひとしきり。
「別に気を使わなくて、バゲットで良かったのに」って言われた・・・。
・・・で、「菓子パンは嫌いですか」って尋ねたら、大好きだと聞いてひと安心・・・。今回はパンのことばかり考えていたせいか、道に迷わなかった。
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![]() | CM食べ放題の夜 世界のCMフェスティバル ジャン=クリスチャン・ブーヴィエ |
フランスの人だから、当然バゲットが良かろうと考えたが、フランス人にバゲットを持っていくほうが返って勇気がいるものである。
そこで、ひとひねり・・・。石釜で焼いたアンパン、それにシュークリームを選んだ。僕は甘いものは苦手だが、ここのアンパンだけは別だ。パイ生地を思わせる外側と、何より手にずっしりと重い。あんこの重さである。この感触が妙にクセになる。
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そこで僕はお気に入りの「フェリーニのアマルコルド」の弁護士役を思い出したのだ。物語のあちらこちらに登場して、好き勝手なことをしゃべっている。
何かの参考になればと思い、観てもらおうと思った。しかし手ぶらでも何だから、お土産を持っていこうとパンを買いに行った。
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![]() | フランス人がお金を使わなくてもエレガントな理由 吉村 葉子 |
先日、プロモーションのロケを行った折、僕が「素のあなたで良いので、そのままやってください」と言ったら、彼はちょっと戸惑った感じだった・・・。
当たり前だよね。僕だって素の自分なんか知らないもの。それに彼は舞台慣れしていると言っても、プロの役者ではない。
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![]() | ヨーロッパ文化と日本文化 (岩波文庫) ルイス フロイス岡田 章雄 |
3度目は打ち合わせではない。彼の役は日本文化を取材している作家という設定で、
この物語のストーリーテラー的役割でもある。
と言っても、いちいち場面を説明するわけではなく、彼独自の日本文化論をえんえんと語るのだ。
僕が彼にこの役を依頼したのは、「世界のCMフェスティバル」における彼のたたずまいである。僕は「作家リヴィエール氏」を彼の中に見た。つまり「素のブーヴィエさん」に映画の役柄を見つけたのだった。
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![]() | 激しく家庭的なフランス人愛し足りない日本人 (講談社文庫 よ 26-4) 吉村 葉子 |
ところで、僕がここに来たのは4回目になるが、なかなか道を覚えられない。1回目の時は途中まで迎えに来てもらった。このときの彼は真っ赤に日焼けしてアロハに短パンという出で立ちだった。
2回目の訪問では道を間違え、随分と遠回りをしてしまった。さすがに2度目だと電話をするのも恥ずかしいので、なんとか自力でたどり着いた。と言っても、プロデューサーのEさんが探し出したのだ。僕の功績ではない・・・。
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![]() | お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人 (講談社文庫) 吉村 葉子 |
まあ、僕がこれまで接してきたフランス人
とは随分と違っていたこともあって、好感を持った。
そして彼の存在抜きにはこの映画「ちんどん」は出来ないって確信したのである。
そんな中、日程調整と衣装合わせのため、ブーヴィエさんのお宅を訪問した。
「世界のCMフェスティバル」で日本全国を駆け回っている彼はなかなか自宅にじっとしていることは少ない。
これまで何度か訪問しているが、初めて彼の自宅で会ったのは去年の夏だから、もう1年になるのだ。
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![]() | ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 スペシャル・エディション フィリップ・ノワレ |
フランス人をどうしようと考えていた頃、友人から「世界のCMフェスティバル」のことを聞いた。博多山笠のオールナイト上映から始まって、今では世界規模で公開しているイベントである。
僕は誘われるままに、会場に行ったがそこの舞台で初めてブーヴィエさんを見た。彼は舞台の上を元気に走り回っていて、底抜けに明るいおじさんという印象だった。
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![]() | お散歩しながらフランス語 酒巻 洋子 |
意地悪と言っても、相手からするとフランス語の話せないドン臭いアジア人・・・、
まあ当然の反応だったのだろうが、ビジネスに不安を抱えた異邦人の身からすればかなり辛かった経験がある。
だから、今回もパリで公開と言った手前もあるから仕方が無いのだが、10年ぶりのパリ訪問については内心、あまり愉快ではない・・・。
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映画「Tchindonちんどん」 より
告白するが、正直、僕はフランス人が苦手である。配給の仕事をやっていた頃、カンヌに映画を買い付けに行って、オファーは入れるものの、話題作は当然大きい会社に持っていかれるから、映画祭の期間が終わってから、パリの映画会社に立ち寄るのが毎年の仕事となっていた。
会社を訪ねては、資料室で掘り出し物を探すのだ。その間1ヶ月くらいパリの安アパートメントで自炊しながら過ごすのだが、日常生活の中で随分と意地悪をされた。
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ブーヴィエ氏
ちんどん屋の映画を作ろうとアダチくんのOKは取り付けたものの、形にするにはまだまだ足りないものがあった。それは僕自身がこの映画を作ろうと考えたコンセプトだ。
どうしてもフランス映画にしたかった。短絡的だが、観客に分りやすくそれが実現出来るのはフランス人の存在である。
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![STILL0033_convert_20080523201729[1]](http://blog-imgs-19.fc2.com/h/a/k/hakataeigadojo/20080523202116.jpg)
ザ.キッズムービー『ラビリンス』〜終わりの無い物語〜より
まあ、いつものことでもあるが、ロケが終わったときにはどうなることかと思ったし、ましてや今回のロケはアマチュアが中心であった。
その後、ボランティアの出席が悪くなって、なんとか作品にしようとひとりで悶々と悩み、イラストやナレーションの方の助けを借り、今回「ちんどん」の撮影担当であるU君やそのプロダクションの方々の協力でなんとか完成にこぎつけた。
おかげ様で好評だった前作、「ファンタジーゾーン」と比べても遜色の無い出来となったのである。
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![STILL0028_convert_20080523201617[1]](http://blog-imgs-19.fc2.com/h/a/k/hakataeigadojo/20080523202044.jpg)
ザ.キッズムービー『ラビリンス』〜終わりの無い物語〜より
さて、「キッズムービー」4本目となる「ラビリンス〜終わりの無い物語」だが、何や彼やで1年以上もかかってしまい、子供たちをはじめご父兄にもご迷惑をかけてしまった。ほんとうに出来上がるのかと心配された方も多かったはず・・・。
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![STILL0009_convert_20080523201234[1]](http://blog-imgs-19.fc2.com/h/a/k/hakataeigadojo/20080523201954.jpg)
ザ.キッズムービー『ラビリンス』〜終わりの無い物語〜より
それで6月のあわただしい日々の中での上映会となった。忙しいのはこっちの勝手で子供たちには何の関係も無いものね・・・。
ただ延期したおかげで、「ちんどん」のプロモーションを上映できることになり、この点だけはラッキーだった。まあ、みんなに観せたいこともあるが、なにより僕自身が大スクリーンで映した感じを確認したかったのである。
編集段階ではパソコン画面やテレビのモニター観てたから、やはり「映画サイズ」ではどうだろうかと気になっていたのだ。
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![STILL0001_convert_20080523201122[1]](http://blog-imgs-19.fc2.com/h/a/k/hakataeigadojo/20080523201944.jpg)
ザ.キッズムービー『ラビリンス』〜終わりの無い物語〜より
そんな中、同じく同時進行で進んでいた「ちんどん」のプロモーションがやっと完成した。まだまだ不満は残っているが、時間のほうがそろそろ潮時で、とりあえずホッとした。
そんな嵐のような毎日ではあるが、「キッズムービー」のことも忘れてはいけない。上映会は5月中の予定で進んでいたが、子供たちの運動会と重なって延期を余儀なくされたのである。
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![]() | インディーズ監督10人の肖像―もうひとつのハリウッド・ドリーム ジェフ アンドリュー |
このプロジェクトが始まった頃は、周りに気を使い控えめにやっていたが、この時期追い込まれてくると、人の意見など聞く耳を持たず、「俺の映画だ、文句があるか」とばかりに、「ゴーマンモード」に入っている。
なにしろ、公開日も決まっている作品の製作なのだから、四の五の言うより完成させて、間に合わせて「ナンボ」なのである。もちろん「クオリティー」のことも忘れてはいないよ。
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ひとりよがりになったり、誤解を招くという弊害もあるが、なんと言ってもこの方が仕事が速い。やり方としては多少間違っているようにも思うが、人手不足なので仕方が無い。
春に撮影した、たった1日の「桜」のシーンを除けば、7月15日が本格的クランクインとなれば、1ヶ月を切ってしまった今、奇麗事など言っていられないのである。
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いよいよ映画「ちんどん」の準備が佳境に入ってきた。シナリオ、コンテ、衣装に小道具と、みんなまとめていっぺんに考えなければならない。
なにしろウチには「助監督」が不在で、前にも言ったように映画経験者は僕ひとりなのだから、始めはていねいに順番にやっていたのだが、ここに至って、「えい、面倒だ!」とばかりに、全てを並行してやっている。
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要するにフランス映画は筋や内容よりも音楽や雰囲気など、漠然とした感覚的な肌合いのようなものが長く心に残るのであろう。
映画「ちんどん」もそんな映画にしたいのである。僕がフランス映画を作るということはそういうことだ。
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