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『Tchindonちんどん』嘉穂劇場ロケ
「嫌われ松子の一生」
撮影もクランクアップが近づいてくると、スタッフのあちらこちらで“編集前の中締め”“撮影の打ち上げ”“納涼懇親会”…大義名分は色々ありますが、いずれにせよ飲み会を開きましょう。という声が高まりました。
炎天下の中の約2ヶ月に及ぶロケは、ストイックな仕事ぶりを発揮していた彼らもさすがにストレスやフラストレーションが溜まりに溜まった様子で、はけ口を模索しているのがありありと分かります。禁欲生活には無縁の僕としては大歓迎で、そういう声が掛かるのが遅いと思えるぐらいでした。
ということで先日のクランクアップの日に僕個人待望の打ち上げ飲み会をしました。
中島哲也監督の『嫌われ松子の一生』という映画があります。前作『下妻物語』を監督が福岡出身、原作者の嶽本野ばらが大学の同期(彼がメジャーになって知ったのですが)という勝手な身内心だけで観たのですが原作を度外視したストーリー性はともかく、その独特のコミカルシーンの演出、絢爛な映像美はツボに入りました。
次作『嫌われ…』も中島哲也の世界観に期待しつつ、物語の舞台が福岡県大川市や博多中洲に別府温泉という里心に似た興味心で観たのですが、DVDで観たせいか全編悲惨な物語に花、小鳥、星を舞い踊らせる演出と映像美には確かに魅了されますが、それを追いかけるので精一杯で肝心のストーリー性はというと残念ながら僕にはあまりピンとくるものがありませんでした。
そんな『嫌われ…』DVD盤でしたがパッケージに目をやると“特典:スナック松子に集う人々”と興味をそそらせる文言が…。
映画スタッフをスナックのママやホステス、常連客に見立てて『嫌われ…』の裏側を語る、いわゆるメイキングの音声コメンタリーなのですが不覚にも“これ”にはまってしまいました。
映画のDVD盤に解説のコメンタリーを付けるケースはよくありますが“これ”は真剣に飲み会をしているらしく、最初のうちは真面目に撮影の裏側を回想していますが、徐々に呂律が回らなくなり裏側のまたその裏側まで喋ってしまう、かなり際どい、メイキングマニアには堪らないご馳走になっています。
僕は“これ”を思いだしてスタッフみんなに“これ”を打ち上げで提案しようと決めました。
普段から僕は物事にすぐにバイアスをかけてしまう嫌な癖があって、ロケ中にも“皆、自尊心を持って同じベクトルで進んでいがアルコールなどが入って本心が覗けたらベクトルが崩れて面白いことになる…”と悪魔の囁きが聞こえることがしばしばありました。
また、妄想癖もあり、「スナックちんどん」のボーイは僕で…ママさんはあの人で…常連客はヤツとヤツで…と打ち上げ当日まで一人、妄想にふけっていました。
DVD盤にメイキングを残すことで関係者に現場のリアリティーをアピールする事が出来るし、よりスタッフにも思い出深いものになる。メイキングマニアは多いはず。カルト映画マニアを意識したコメンタリーにするのも面白いかも…。などなど一人プレゼンもしていました。
で、打ち上げが終わってしばらくたつ今日、“これ”はどうなったかというと…
未だに提案する事もなく僕の頭の中にしまっています。もう何も無かったことになるでしょう。
みんなのストレスやフラストレーションは僕の想像以上に溜まっていたようなのです。
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「フリスク&ミンティア」
朝早いロケは出演する子供たちのテンションもなかなか上がりません。スタッフもあの手この手で鼓舞しますがまだまだ頭の中はお休みのご様子です。そんな寝た子を起こすのに一役買ったのが僕がいつも携帯している“フリスク"“ミンティア"などの清涼菓子。
小学生の子供には刺激が強すぎるようで一粒で充分の効果を発揮してくれます。涙目になる子や大口開けて放心状態になる子。フリスク&ミンティアは恐怖の刺激粒となり現場はちょっとしたパニックになりますが、本番に入ると目が覚めた子供たちは実にいい仕事をしてくれます。
これに味を占めてNGをだした時の罰ゲームとして活用していたのですが……。
常習性とは恐ろしいもので、フリスク欲しさにわざわざNGを申告してくる子がでてきたり、自分のあめ玉とミンティア一粒を交換してくれとお願いにくる子がいたりと、その光景はまさに危ないクスリの売人といたいけな小学生の取引といった構図だったようです。
そういえば、うちの愛犬も落ちたフリスクの粒を食べて初めのうちは口をパックり開けたまま足をバタバタしますが、すぐに“またちょうだい"になります。
こうやって覚醒された刺激粒ジャンキーが産まれるのですね。
(恐ろしいです…)
僕のようにフリスク&ミンティア常習者になると怖いものがあります。空腹時にコーヒーやお酒を飲みながらフリスクをボリボリかじるという最悪なパターンを踏めば一発で胃を破壊へと導きます。
そんな末路を思い浮かべながら潤んだ目で“またちょうだい"の手を伸ばしてくる子供たちを見ていると、罪悪感でいっぱいになってきました。ご父兄から「うちの子を刺激粒ジャンキーにしないで!」っとクレームがはいるのも時間の問題です。
翌日からフリスク&ミンティアは封印となりました。
先日の早朝、ロケ地に着くと出演する子がニコニコ顔で近づいて来ます。
「おはようございます。」
元気な挨拶とともにポーズは“またちょうだい"になっていました。
(怖すぎます……)
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「吉井」
吉井町でのロケがクランクアップしました。2ヶ月近くも同じ町で撮影をしていると通りすがりでも顔馴染みになる人々がいます。軒先でお茶を頂いたり、交通整理をして頂いたり…。
クランクアップの日の夕方も、ちんどん屋の音色に誘われて現場近くのおばちゃん達が夕涼みがてら、撮影をアテに井戸端会議を開いてました。都心ではあまり見られなくなった、なんてのどかな光景でしょうか。
また、真夏の炎天下でのロケは少人数の撮影隊では体力が奪われ、過酷な重労働となりました。そんな中、一番年配のはずの監督さんが撮影の陣頭指揮は勿論、現場下見、交通整理、ロケ弁の心配に至るまでまるで若年のADさんのように軽快なフットワークで、吉井の町中を駆けずり回っていたのには恐れ入りました。
そんな彼を温かい吉井の町の人達はちゃんと知っています。
吉井町、最後の撮影が終わると花束ならぬ吉井町らしく美味しそうなブドウの束がお世話になったおばちゃんから、ねぎらいの言葉とともに彼に贈られました。
「お疲れさん。暑い中たいへんやったね。ブドウでも食べんしゃい。ところで監督さんは何処に居ると?一言、挨拶したかったねぇ。」
「……………」
吉井町には最後まで『Tchindonちんどん』の監督は不在だったようです…。
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妙見神社(みょうけんじんじゃ)
映画『Tchindonちんどん』撮影現場
吉井町・白壁通りに程近い下町の一角に小さな神社、妙見神社があります。
生葉郡(現うきは市周辺)に拠った豪族星野氏は妙見を信仰していて居城を妙見城(現吉井町富永)と呼んだことで知られています。
妙見とは北斗信仰であり、北極星をさしたものです。戦乱の時代、星野・秋月氏連合軍は原鶴方面より攻めいる大友氏の大軍と、この地(現吉井町)で壮絶な戦いを行いました。その戦で星野氏の拠点となったのが今の妙見神社あたりと云われています。
現在、地元では“妙見さん”と呼ばれて僅か畳六帖あたりの境内では放課後の学生達がギターの練習をしたり、主婦の井戸端会議場となったり憩いの場として親しまれています。
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『INJU』
江戸川乱歩原作で映画化された作品は数多くありますが、加藤泰監督の『江戸川乱歩の陰獣』(1977年/松竹)はストーリーはさておき、乱歩フリークの想像以上に乱歩独特のあやかしの世界を再現してみせた作品として評価されています。
乱歩が描いた昭和初期の東京・浅草に出現する見世物小屋やちんどん屋の幻想的な怪しさ、大正末期から盛んに建てられた洋館の絢爛さ、その室内のテーブル、シャンデリアなどの艶やかさなど見事な映像美によって完璧に具現化されています。勿論、お約束のように疑わしき人物にはちんどん屋のピエロの格好をさせ魔都浅草を中心に広がった円周状のスラム街を猟奇的に徘徊させています。
昨日の記事にも書きましたが、乱歩の原作を忠実に映像化しようとすると『陰獣』然りオムニバスの『乱歩地獄』然り土曜ワイド劇場の『天知茂の乱歩美女シリーズ』だろうとカギを握る人物の猟奇度はとてつもなく跳ね上がります。
そんな乱歩の世界に魅了されたフランスの映画監督バーベット・シュローダー(『ルームメイト』『運命の逆転』など)が原作『陰獣』をもとにした映画『INJU』を製作。先日より開催中の第65回ヴェネチア国際映画祭でコンペティション入りを果たしています。
主演はフランス人俳優『ピアニスト』などのブノワ・マジメル。脇をかためる俳優陣たちに石橋凌などの日本人。
撮影のほとんどが日本で行われたそうですが『陰獣』の世界にフランス人をどう登場させたのか?また、フランス人からみた見世物小屋やちんどん屋ピエロのあやかしの世界とは?
日本での公開日はまだ先のようですが、乱歩ワールドをヌーヴェルヴァーグ運動に奮闘したと云われるバーベット・シュローダー監督が、フランスの感性でどのように描いてくれたのか大変興味がそそられます。
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「江戸川乱歩」
映画『男はつらいよシリーズ』や成瀬巳喜男作品のようにちんどん屋を当時の風物詩的な存在として描いたのに対し、江戸川乱歩はちんどん屋を子供向け小説『少年探偵団』などでは決まって怪奇、幻想的に登場させ、通俗推理小説ではグロテスクでサディズム志向が強い乱歩ワールドの象徴として強烈なインパクトを読者に植えつけます。
数多くある猟奇的な乱歩作品の中でも、『吸血鬼』に出てくる唇のない男の面を被ったり、道化に扮していっぺんに殺して終うのは惜しいとばかりに、被害者の神経が徐々に衰弱するのを楽しみながらネチネチと犯行を繰り返すちんどん屋姿の容疑者の振まいや、『黒い虹』で四才の男の子がちんどん屋について行ったまま行方不明となり翌朝、鎌倉大仏の裏の空き家の棺桶の中で、紅さし指が切り取られ胸部を裂かれた姿の母親に抱かれた絞殺死体として発見されるくだりなどは、読んでいて身の毛が弥立つほどショックを受けた猟奇度100%の乱歩の世界でした。それが映像化となると度数は倍増され猟奇大パノラマが展開されます。
さて「Tchindonちんどん」ではどんな世界が繰り広げられるのでしょうか?
それは、製作に携わっている僕にも分かりません。出演者も撮影班も演出班にも分かりません。
監督がいつも肌身離さず持っている一冊のコンテと監督の頭の中だけしか分かっていません。
個々のシーンは『ロッキー・ホラー・ショー』を思い起こさせるイメージであったり『花田少年史』を彷彿させる場面であったり『オペラ座の怪人』や『プリシラ』も出てきたりして支離滅裂になっています。
おかげでロケ中心の現場ではいつも新鮮で惰性的にならず、撮影班はひとつひとつのシーンを丁寧に撮ることだけに集中でき、演出班は即興で演出を組み立てることで敏速に進行していきました。どぅもここには遅れてきたフランスのヌーヴェルヴァーグがあるようです。
が、しかし休憩になるとスタッフ皆、「このシーンと先日のシーンがつながって…いや、昨日のシーンかな?」といった摩訶不思議なシュチエーションパズルをやり始めます。
監督はそれを眺めて楽しんでいるようです。
一人のスタッフがカッコいいことを言いました。
「ボクたちは編集で初めてこのパズルのトリックを知ることになるのですね…。」
僕もいつの間にか“「Tchindonちんどん」ワールドの中へ迷い込んだようです。
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甘棠館(かんとうかん)show劇場
映画『Tchindonちんどん』撮影現場
甘棠館というと博多では福岡黒田藩の郭外唐人町(現在、唐人町商店街内)に設けられていた藩校がお馴染みですが現在、その地には実在した藩校を因んでつけられた劇場“甘棠館show劇場”があります。
元々、唐人町商店街は歴史ある商店街で福岡城下でも藩校を中心に繁栄してきました。その歴史的背景は今も根づいており、代々受け継がれている老舗と他に類のない新しい専門店などがうまく融合した個性的な商店街です。
そんな商店街の中に、地元の支援を受けて甘棠館show劇場は存在します。キャパ60人程度の小劇場ですが、福岡に数多くある劇団の貴重な活動の場としていつも活気づいています。
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鏡田屋敷(旧籠田邸)
映画『Tchindonちんどん』撮影現場
鏡田屋敷は、うきは市吉井町若宮字鏡田に建てられた屋敷型建造物です。現在は市の指定文化財になっています。
幕末から明治初期に建造されその後、明治26年に座敷の二階を増築しました。
当初、郡役場の官舎として使用されていましたが、明治後期になると郵便局長を務めた佐藤氏の私邸となりその後、昭和初期に籠田氏が居住しました。
平成3年に起きた台風被害により取り壊しが予定されていましたが、吉井町が街並み保存に取り組んでいることに理解していた所有者籠田氏により寄付され、平成9年度の街並み環境整備事業により復元されました。
明治時代の吉井町の商家や地主たちは酒造、精蝋、菜種製油などの農産加工品を製造し販売することで莫大な富を得たと云われています。その栄華を誇る贅を尽くした鏡田屋敷の造りは、当時の吉井町の繁栄を象徴する建造物となっています。
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ランキンチャペル
映画『Tchindonちんどん』撮影現場
1954年に建てられた西南学院大学のキャンパス内にある教会です。
2006年改築工事の際に定礎の奥に聖書や資料が埋められていたのが発見されました。「バプテストの祈りと献金に支えられて」と書かれていましたが、筆跡から誰が書いたかは分かっていません。R&BシンガーのMISIAは在学中にゴスペルを聞きによくこの教会へ足を運んだそうです。
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西南学院大学博物館
映画『Tchindonちんどん』撮影現場
西南学院大学のキャンパス内にある博物館です。展示室のほか設立者C・K・ドージャーの書斎、講堂が設立当時そのままに残されています。
博物館では国内外の聖書の写本などキリスト教の資料を展示しているほか、ユダヤ教に関する美術工芸品を集めた特別展を常時開催しています。また貴重な所蔵物として隠れキリシタンが江戸時代にひそかに拝んでいたと伝えられる「キリシタン魔鏡」などが展示されています。
開館時間/午前10時から午後6時まで(日曜休館)。入館無料。
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西南学院大学(せいなんがくいんだいがく)
映画『Tchindonちんどん』撮影現場
西南学院大学は、1949年に設立された福岡市早良区西新に本部を置く文科系の私立大学です。地元では西南大もしくは西南の略称で親しまれています。
設立者の南部バプテスト連盟宣教師C・K・ドージャーが臨終に際して言い遺した「西南よ、キリストに忠実なれ」という言葉は、現在でも建学の精神となっています。特色としては創立時から多くの外国人の教員がいて6ヵ国、17大学の学術交流協定校との約1年間の交換留学・私費留学の支援などがあり、概して少人数教育を重視しています。また、日本最古の学生スピーチコンテスト「ギャロット杯」を英会話サークルESSが主催していることでも有名です。
緑のスクールカラーが表す様に自由で明るい学風は個性的な人材を生み出し、地方大学には珍しく各分野に多くの著名人を輩出しています。
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![]() | ゴッドファーザー PartI マーロン・ブランド/アル・パチーノ |
「ゴッドファーザー PartI」
メキシコ.ハリスコ州の先住民族が起源とされるマリアッチは、1862年に始まったヨーロッパ諸国を巻き込むメキシコ干渉戦争以後、ラテンアメリカ全域やメキシコ移民が持ち込んだ文化として合衆国などに広がったと云われています。また、ヨーロッパでも移民たちが積極的にメキシコ文化の普及と発展を促進しました。
その伝統文化の象徴的な存在だったマリアッチをスペインやイタリアでは、帰国移民によって少しずつ祭りや結婚式、披露宴などの歳時にとりいれたのです。メキシコのバイオリン、ギターなど弦楽器中心の伝統的なマリアッチに比べ、ヨーロッパのマリアッチはアコーディオン、ドラム、クラリネットなど多種多様の楽器を用いより一層、華やかな音色を演出します。私は以前スペイン旅行をした時に、田舎の役場の落成式に参加しているマリアッチと遭遇することがあったのですが、形は違えどそのパフォーマンスに日本のちんどん屋がダブって見えるという体験をしました。遠く離れた国で、日本の懐古的な文化と非常に類似した独自の文化が根強く残っているのには驚きました。
そのヨーロッパ式のマリアッチを名画「ゴッドファーザー PartI」で見つけることが出来ます。
ゴッドファーザーではストーリー展開を追ううえでのキーパーソンとして、人間の光と影の描写が印象的に画かれています。それを象徴するのが二つの結婚式シーン。その一場面の情景として、マリアッチが効果的に登場しています。
皆さんもよくご存知のシーンだと思います。
場面は冒頭のドン・コルレオーネの娘コニーの結婚式。当時、アメリカ社会のセレブ結婚式の象徴だったオープンガーデンでの演出。豪華なオーケストラの演奏と人気歌手を呼び寄せてのライブ、それを囲むように大勢の来客が踊り、そして最後に皆に見守られて花嫁とその父親がラストダンスを踊ります。娘コニーの人生はここが頂点で、ファミリーの繁栄とともに奈落の一生を歩むことになり生涯、ファミリーを恨み続けることになります。
対象的に、敵対するマフィアのドンとその組織に癒着する警察署長を暗殺したドン・コルレオーネの愛息マイケルは、父の故郷シシリア島で匿われます。地元の娘アポローニアと恋に落ち、二人はやがて結婚式を迎えます。お披露目の為に新郎新婦を先頭に僅か10人程度のマリアッチ楽団とそれに連なる親近の人々が列をなして行進します。帰国移民が多いシシリア島の貧困の時代から受け継がれている村の結婚式に初めは戸惑うマイケルと側近のボディーガード達でしたが、マリアッチが奏でる軽快な音色が逃亡の緊張を解かせ一時の幸福を味わうのでした。しかし結婚式から数日後、アポローニアは刺客によって殺されます。ここからマイケルは宿命づけられたドンへの道へ突き進むのです。
ファミリーの繁栄を誇る豪華なオーケストラと人気歌手、かたや逃亡先の小さなマリアッチ楽団。二人のこれから起きる波乱の運命を暗示するかのような対比する二つの結婚式の演出は、とても印象に残る場面であります。
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